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オド 亨
沖縄市選出の前・沖縄県議会議員、オド亨です。

政治家は誰がやっても同じ、誰がやっても世の中は変わらない、とよく言われますが、本当にやる気のある政治家が一人でもいれば、必ず何かが変わります。
私は、正直・決断・実行をモットーに、自らが信じる道と有権者の皆様の声を世の中に反映していくため、誠心誠意頑張っていきたいと思っております。

よろしくお願いいたします。
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2010年05月11日

口蹄疫問題について

 今、宮崎が口蹄疫のパンデミックに苦しんでいます。

 口蹄疫とは、家畜伝染病予防法により家畜伝染病に指定されている病気で、牛・豚・山羊・羊その他偶蹄類が主に感染する急性の伝染病であります。
 この病気は非常に感染率が高いことで知られ、罹患した家畜は感染の拡大を防ぐために治療をすることなく殺処分となり、伝搬拡大を防ぐために畜産物の輸出ができなくなってしまうため、畜産業に与える経済的影響は甚大なものがあります。

 この口蹄疫、過去では2000年に宮崎と北海道で感染が確認されました。
当時の小渕敬三内閣(4月5日以降は森喜朗内閣)は現地家畜保健衛生所、宮崎県庁と北海道庁および農林水産省畜産局衛生課にそれぞれ口蹄疫防疫対策本部を設立し、迅速に封じ込めと感染拡大阻止にあたったため、被害は宮崎3戸35頭、北海道1戸705頭の殺処分で収束しました。(参考:農林水産省>口蹄疫に関する情報)

 しかし今回の宮崎県における口蹄疫の流行は、4月20日に感染の疑いが確認され公表されたものの、政府はこれについて何の対策も講じない(初動の遅れから封じ込めに失敗、消毒液の確保や配布指示なし等々)ばかりか、4月28日に谷垣総裁が現地を視察し事の重大さを鑑みて自発的に設置した自民党の口蹄疫対策本部の対策申し入れを当日(4月30日)になってキャンセル、対策本部長であるはずの赤松農林水産大臣は4月30日から南米外遊へと出発するという、当該責任者としてあるまじき行動を露呈しています。

 外遊から帰国した赤松大臣はようやく昨日5月10日に現地入りし、東国原宮崎県知事と対応を協議したものの、発生から3週間が経過してすでに処分対象は7万5千頭を超えている(5月11日現在)といわれている中でのこの対応は、前回2000年の発生時には750頭の被害で収束させたことと比べなくても、あまりにも遅すぎると言わざるをえません。


 わが沖縄県も、畜産業が盛んな県です。
 あぐーや石垣牛といったブランド豚・牛は県産品の中でも高い人気を誇り、他府県でも珍重される商品ですし、県産牛乳はアイスクリームやチーズといった様々な製品に加工されて県民の口に入っています。
 県民の食の安全保障、畜産業に携わる人たちの生活の安全保障のことを考えると、今回の鳩山政権の対応の遅さには背筋が寒くなる思いがし、宮崎の状況は他人事ではありません。


 口蹄疫の防疫は、国家の問題です。
 たとえばイギリスでは2001年に口蹄疫の発生が確認された際、約700万頭の羊および牛の殺処分が行われ、総選挙をはじめ予定されていたイベントの多くが延期となりました。
 2007年時の流行時には、EUは英国からの家畜の輸入は全面禁止し、わが国も豚肉等の輸入を一時停止しています。
 また今回の流行を受けて国際連合食料農業機関は、口蹄疫の流行によりすべての国が感染のリスクにさらされているため厳重な警戒を呼び掛け、日本での流行を憂慮する声明を発表しています。
つまり口蹄疫の流行は国際問題となる可能性をはらんだ緊要の事態であり、『口蹄疫清浄国』となるまで徹底的な対応が求められるのです。


 幸い5月11日現在、東国原宮崎県知事以下関係各者の不眠不休の努力によって、宮崎県外への被害伝搬は防がれています。
 殺処分をする獣医の数も足りず、政府がいまだに専用消毒薬の配布を開始していない中で、あり合わせの消石灰を路面が白くなるほど散布し、50~60km以上も風に乗って空気感染すると言われているウイルスの伝搬阻止に全力を挙げていると聞きます。
 また近隣各県でも対策を講じており、沖縄県も競りの自粛と畜舎の石灰消毒をはじめることを決定し、空港や港では消毒液を染み込ませたマットを設置するなどの対策を行っています。

 しかし、もしこの口蹄疫のさらなる封じ込めに失敗し各地に飛び火するようなことがあれば、それは日本の畜産業全体が深刻なダメージを受ける可能性があり、国民の食の安全保障が脅かされる危険性があります。
 またそれ以上に、口蹄疫拡散が今まで長い苦労と研究の末開発された各地のブランド牛・豚に壊滅的な打撃を与え、結果として日本産畜産製品のブランドイメージ低下を招き、著しく国益を損なう結果となる可能性も考えられます。


 民主党政権の動きを見ていますと、普天間に関しての首相の沖縄入りも、この件に関しての赤松農水相の宮崎入りも、あまりにも遅すぎます。
問題を問題と認識していないのか、その行動からは政権担当能力がまったくないとしか受け取れません。


 『国民の生活が第一!』は、先の衆院選における民主党のスローガンだったはずです。
とにかく、しっかりとした対応を徹底して行っていただきたい。
海を隔てているとはいえ、沖縄県も感染のリスクにさらされているのだから。


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この記事へのコメント
初めまして、口蹄疫の情報が少ない気がします。今朝の琉球新報では横峯さくらが寄付した事が小さくのっていただけでした。総務大臣の情報統制があるとも聞いていますが、もし、心の準備ができていない沖縄で口蹄疫が発生した場合、パニックになるやもしれません。とても心配です。
Posted by 一福亭Ⅱ at 2010年05月11日 16:21
お久しぶりです。
鳩山政権は、今回の口蹄疫の失策を東国原知事と、自民党の農政政策の不味さに責任転嫁するつもりのようです。
なにより、彼等の背後にはマス・メディアという巨大洗脳機関がついています。
「いつかは国民に真実が分かる、、、」と暢気に構えていては手遅れになります。
私も出来る範囲で、鳩山政権の愚かさを周囲に周知徹底していきます。
参院選まで、あと2ヶ月、鳩山政権の異常さを知る人達が、国民への啓蒙活動を拡大させていきましょう。
Posted by 石原昌光 at 2010年05月21日 18:23
口蹄疫問題とは一切関係ない話をあっ着ます。
誰でも知っている事ですが、水道水には雑菌が繁殖しないようにするために、カルキ、つまり塩素を使って消毒しているわけです。
勿論、水道水に含まれるカルキの量なんて人体に影響の出ない微量なのでありまして、安心して飲めるのでありますが・・・・・。

学校のプール・・・塩素独特のプールの匂いってんですか、塩素が水道水よりも入ってますね、プールから上がりますと、何故か髪の毛はパサパサ、人によっては頭皮が痒くなったりしちゃうわけです。

多分、犯人は塩素かも。

内の会にもいるんですが、薄毛が始まって抜け毛が増えてきた人は、本気で水道水の塩素を気になれるようで、塩素を除去する浄水シャワーヘッドが売れているそうです。

個人的には神経質になって気にしているほうが、抜け毛が増える原因になるような気がしますが、本人はいたって真剣なんですよ。

バイバイ!
Posted by 炎の会 at 2010年06月30日 11:27
 
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